ローラー台メーカーのフラッグシップ・スマートトレーナーを徹底比較
公開日:2021-12-22
ローラー台メーカーのフラッグシップ・スマートトレーナーを徹底比較!パワー性能、サイズ感、重量、コスパの面から、どのスマートトレーナーがベストなのかを検証します。
大手ローラー台メーカーのフラッグシップ・スマートトレーナー
Wahoo KICKR v5 (2020年モデル)
定価 ¥ 178,805
ワンポイント
- パワー精度「+/- 1」最大パワー「2,200W」、最大勾配「20%」と最強スペック
- スマートトレーナーながら折り畳むことで省スペースにできる
基本スペック
負荷調整 | 最大負荷 | パワー精度 | 再現勾配 | 本体重量 |
---|---|---|---|---|
自動 | 2,200 W | ± 1 % | 20 % | 22 kg |
ワンポイント
- 動的慣性補正、振動再現により高い実走感を再現
- 最大2,200W、ペダルストローク分析など最高峰のパワー性能
基本スペック
負荷調整 | 最大負荷 | パワー精度 | 再現勾配 | 本体重量 |
---|---|---|---|---|
自動 | 2,200 W | ± 1 % | 25 % | 21.5 kg |
MINOURA スマートターボ KAGURA 神楽 LSD9200
定価 ¥ 118,800
ワンポイント
- 安心の日本メーカーのコスパ最強スマートトレーナー
- 最大2,200W、勾配25%まで再現できる、ハイパワーモデル
基本スペック
負荷調整 | 最大負荷 | パワー精度 | 再現勾配 | 本体重量 |
---|---|---|---|---|
自動 | 2,200 W | ± 1 % | 25 % | 21 kg |
ワンポイント
- 最大再現勾配24%、最大2,300W、パワー精度±1.5%と最高性能
- 旧モデルと比較して静音性がさらに向上
基本スペック
負荷調整 | 最大負荷 | パワー精度 | 再現勾配 | 本体重量 |
---|---|---|---|---|
自動 | 2,300 W | ± 1.5 % | 24 % | 16 kg |
ワンポイント
- 時速32㎞で59dbの高い静粛性
- 最大パワー2,000W、パワー精度±2%、最大再現勾配20%と高いパワー性能
基本スペック
負荷調整 | 最大負荷 | パワー精度 | 再現勾配 | 本体重量 |
---|---|---|---|---|
自動 | 2,000 W | ± 2 % | 20 % | 21.3 kg |
パワー性能で比較する
まずは、スマートトレーナーとして一番重要であるパワー性能で比較してみましょう。
ローラー台 | メーカー | 最大負荷 | パワー精度 | 再現勾配 | 自動負荷調整 |
---|---|---|---|---|---|
KICKR v5 (2020年モデル) | Wahoo | 2,200W | ± 1% | 20% | ◎ |
NEO 2T | Tacx | 2,200W | ± 1% | 25% | ◎ |
神楽 LSD9200 | ミノウラ | 2,200W | ± 1% | 25% | ◎ |
DIRETO XR | ELITE | 2,300W | ± 1.5% | 24% | ◎ |
H3 | SARIS | 2,000W | ± 2% | 20% | ◎ |
パワー性能ではどのモデルもほぼ同じですが、SARIS H3だけが他社のフラッグシップモデルよりもややパワー性能が劣ることがわかります。ホビーライダーには問題ないレベルですが、プロ用途ならやや違いが出てくる部分でしょう。
パワー精度の部分にこだわるのであれば、パワー精度が± 1%である、Wahoo KICKR、Tacx NEO 2T、ミノウラ 神楽 LSD9200が第一候補になります。
Zwiftなどのバーチャルサイクリングでの坂道再現を重視するのであれば、再現勾配が25%のTacx NEO 2T、ミノウラ 神楽 LSD9200の二つに絞られます。
本体サイズ・重量で比較する
続いて、ローラー台本体のサイズで比較します。室内という自転車にとっては特殊な環境でのライドになるため、サイズは小さいほど部屋の圧迫感が低く、ローラー台スペースのレイアウトの自由度も上がります。
また、ローラー台スペースを据え置きにしない場合は、重量が取り出し・収納時の快適性に影響します。
ローラー台 | メーカー | 幅 x 高さ x 奥行き(cm) | 容積(m3) | 重量(kg) |
---|---|---|---|---|
KICKR v5 (2020年モデル) | Wahoo | 51 x 71 x 44 | 0.15 | 22 |
NEO 2T | Tacx | 75 x 57.5 | - | 21.5 |
神楽 LSD9200 | ミノウラ | 61 x 47 x 56 | 0.16 | 21 |
DIRETO XR | ELITE | 84 x 65 x 55 | 0.3 | 16 |
H3 | SARIS | 78.7 x 46.9 x 49.5 | 0.18 | 21.3 |
コンパクトさでは、Wahoo KICKRがベスト。折り畳みもできるので、据え置きでなくても使いやすいのがメリットです。最大サイズはELITEのDIRETO XRで、サイズがやや大きく空間容積的には他のモデルの倍近くあります。
一方、重量で見るとELITEのDIRETO XRは最軽量モデルで、他社モデルよりも5kg近く軽量。サイズが大きいことも考えるとELITEのDIRETO XRは据え置きよりも、トレーニング時にだけ設置するのが良いかもしれません。
価格・パワー性能・サイズのトータルバランスで比較する
最後に、価格、パワー性能、サイズのバランスで比較してみましょう。
ローラー台 | メーカー | 定価 | コスパ | パワー性能 | サイズ |
---|---|---|---|---|---|
KICKR v5 (2020年モデル) | Wahoo | ¥152,550 | ○ | ◎ | ◎ |
NEO 2T | Tacx | ¥195,800 | △ | ◎ | △ |
神楽 LSD9200 | ミノウラ | ¥118,800 | ◎ | ◎ | ◎ |
DIRETO XR | ELITE | ¥138,100 | ○ | ○ | △ |
H3 | SARIS | ¥140,800 | ○ | △ | ○ |
性能とサイズ感で比較すると、Wahoo KICKRかミノウラの神楽 LSD9200の二択になります。定価ではミノウラの神楽 LSD9200の方が3万円以上安いため、コスパを考えたらミノウラの神楽 LSD9200がベストでしょう。
ただし、Wahoo KICKRはCLIMBやHEADWINDなどの豊富なオプションが魅力。オプションでバーチャルサイクリング環境を高めたいのであればKICKR一択です。
Tacx、ELITE、SARISのフラッグシップ・スマートトレーナーに関しては、性能は問題ないですが、Wahoo、ミノウラと比べるとやや価格と性能のバランスが取れないいないイメージ。特にTacx NEO 2Tに関してはコスパの低さが目立ちます。
ただ、SARIS H3のように高い静粛性など、モデルごとの特性があるので、どこを重要視するかでベストチョイスになることもあるでしょう。
ローラー台メーカーのフラッグシップ・スマートトレーナーを徹底比較してきました。
各社のフラッグシップということで、性能の差は微々たるものですが、価格も含めて比較すると、どのモデルが良いのかが分かりますね。